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ヘビイチゴ(実) バラ科 ヘビイチゴ属 
2005年11月27日 足助町 Canon EOS 20D Tamron90mmMacro f/5.6 1/160sec ISO400

ヘビイチゴは本州の関東以西、四国、九州に分布する多年草。山沿いの畦道や、森林との境界域などの半日陰のやや湿ったところに生育することが多い。4月頃に花を咲かせ、5月から6月にかけて赤いイチゴを稔らせる。ヘビなどと付くと毒を連想するが果実に毒はない。ただ、食べてもスカスカとして味が殆ど無い。美味しくないのでヘビにでも食わせておけと付けられた名前だという説がある。
ヘビイチゴの花は、多数の雄しべと多数の雌しべでできている。1個の雌しべが1個の果実となるので、1つの花には、多数の果実ができることになる。それぞれの果実は果皮が乾燥しているので、痩果(「そう果」痩せた果実、タンポポなども「そう果」)と呼ばれる。種子のように見えるつぶつぶが果実(そう果)であり、果実のように見えるものは、花床(かしょう)といって多数の雌しべをくっつけている部分が大きく発達したものである。偽の果実なので偽果ということになる。栽培されて食用となっているオランダイチゴも同じ構造である。美味しい美味しいと食べている部分は果実でなく花床なのである。
ヘビイチゴは通常初夏に実を付けるのだが、画像のものは何故か紅葉を見に行った帰りに見つけた。こんな時期まで実を付けるものなのかと新しい発見をした思いである。