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ヒサカキ(実) ツバキ科 ヒサカキ属  
2006年1月9日 葦毛湿原 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/4.0 1/640sec ISO200

本州(岩手、秋田以南)、四国、九州の丘陵帯に分布する常緑小高木。環境適応力が高いのか生育範囲が広く、どこでもよく見かける。樹高は4〜10mとなり、樹皮は灰褐色。葉は長さ3〜8cmで周辺に鈍い鋸歯がある。ヒサカキとは、実はヒメサカキ(姫榊)のことで、本来のサカキに比べ小型であることに由来する。多くの地方でサカキと同様神聖なものとして取り扱われ、神様や仏様に供えられている。
花期は3月から4月、花弁は5枚であり、直径2.5〜5mm程度の小さい花をびっしり付ける。雌雄異株で、白い花が♀、赤い花が♂である。花には独特の香りがある。果実は直径4mm程度の球形であり、10月頃には黒く熟し、真冬まで残っていることが多い。黒い液果で、つぶすと青みがかった黒い果汁が出るので子供の頃はインクの実と言っていた。インクは本当にこの実から取るんだとしばらくの間信じていた。