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ミスミソウ キンポウゲ科 ミスミソウ属  
2006年2月12日 豊橋市 Canon EOS 5D Tamron90mmMacro F/4.0 1/13sec ISO100

ミスミソウは本州中部以西から九州にかけて分布する多年草。雪の多い地方では雪解けが始ると花を咲かせることから雪割草とも呼ばれ昔から親しまれている。落葉樹林の林床や崖などに生育し、石灰岩地域に多い。葉は常緑であり、雪の下でも緑を保っている。根出葉は三裂し、裂片の形が三角形で先端は鈍頭のものをミスミソウ、円頭になるものをスハマソウとするが、中間形もあって区別しにくいこともある。早春、地下茎から高さ10〜15cmの花茎を出し、頂端に1つの花を咲かせる。顎片のように見えるのは茎葉であり、花弁のように見えるのが顎片であって、花弁は無い。花弁のように見える顎片の数は6〜10と変異があり、色は大平洋側では白色であるが、日本海側では薄く青・紫・赤などと色の変化が多い。美しい野草の宿命で色の濃いものや八重咲きのものなどは山野草ブームも手伝って盗掘が絶えないと聞く。愛知県でも個体数は少なく、準絶滅危惧種に指定されている。大事にしたい植物である。