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ウメ(八重紅梅) バラ科 サクラ属  
2006年2月5日 豊橋市 Canon EOS 10D Tamron28-75mm(75mm) F/4.0 1/1500sec ISO200

ウメは春の到来を知らせる花。中国原産の落葉小高木で、奈良時代に薬用として導入されたという。そのころは桜より愛でられたが、平安時代からは桜のほうに関心が移っていったらしい。花は観賞、果実は食用として広く各地で栽培されている。九州の大分県では野生化しているそうである。醍醐天皇の頃、右大臣であった菅原道真が大宰府に流される時、自宅庭の紅梅を惜しんで「東風吹かば、匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」と詠んだのは有名である。その後、庭の梅が大宰府に飛んで根付いたという「飛梅伝説」が生まれ、以後ウメは天満宮や天神様の象徴となっている。果実は酸味が強く、クエン酸・コハク酸・リンゴ酸・酒石酸などの有機酸を含んでおり、風邪や疲労回復などに効果があるという。また、防腐効果が非常に強いのでおにぎりや弁当に入れるのは理にかなっている。