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ミズギク キク科 オグルマ属 
2005年7月27日  葦毛湿原  Canon EOS 20D EF100mmMacro f/5.6 1/800sec ISO400

ミズギクは山野の湿原に群生する湿生のキクで、晩夏の湿原を彩る代表的な花のイメージがあるが、初夏から花を咲かせ花期は長い。高さ25-50センチになり、茎は紫色を帯び、密に毛が生える。根生葉はへら形で開花時にもロゼット状に残っている。茎葉は卵状披針形でやや茎を抱く。普通は茎頂に1個の頭花をつける。頭花は黄色で直径3-4センチ。鮮やかな黄色い花が群落している様子は見事で美しい。しかし湿地の開発とともに消滅しつつある植物のひとつで、各地で自生地が減少している。愛知県のレッドデータブックでは、「準絶滅危惧種」に指定されている。高山植物のウサギギクと近い仲間で氷河期の遺存植物とも言われ、温暖な地域に咲くのは珍しいことだという。花は舌状花(花びらに見える部分)の先端がハサミで切った様に角ばっているのが特徴的で、造花のような印象がある。