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イヌタデ タデ科 イヌタデ属  
2005年10月16日  比丘尼城趾 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/8.0 1/30sec ISO100

イヌタデは全国に普通に見られる一年草。やや湿った半日陰などに多く、道端や原野などに生育する、いわゆる雑草である。この花をむしりとって器に盛ると赤飯のようで、ままごとに使われた事からアカマンマと呼ぶ地方も多い。「蓼(たで)食う虫も好きずき」というように、タデは辛味のあるヤナギタデを食用としているが、イヌタデには辛味がなく、香辛料には向かない。役に立たないものの名前にイヌが付く事は多く、犬には気の毒なことある。ボントクタデのボントクも愚鈍者を意味しており、辛みが無い為、香辛料として利用できないことを揶揄して付けられた名前である。
花期は6月〜11月と長く、いつも咲いている印象がある。花弁のように見えるものは顎であり花弁はない。これはタデ科に共通した特徴である。顎が紅色であり、つぼみの時も花が咲き終わった状態でも紅色に見えるわけである。果実が稔るとほとんど茶色にならずに落下するが、次々と新しい花が形成されるので、花序の形そのものは保たれている。その為いつも咲いている印象となる。