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ゴマダラチョウ 鱗翅目 タテハチョウ科 コムラサキ亜科 
2005年8月6日  葦毛湿原 Canon EOS 20D EF20mmMacro+LifeSizeConverter f/5.6 1/400sec ISO800

やや大型のタテハチョウ。和名のとおり、黒褐色の地色に純白の胡麻斑模様。モノクロームのオオムラサキといった趣きであるが、オオムラサキよりひとまわりもふたまわりも小さい。 生態もオオムラサキと似ていて混生することが多いが、本種のほうが環境の変化にはやや強く、開発に取り残されたような狭い雑木林などにも棲息し続けることがある。
生態はオオムラサキとよく似ていて訪花性はほとんどなく、主にクヌギやコナラなどの樹液に集まり、♂は地上で吸水することも多い。ただ、汚物に飛来することは少ない。夏型が晴天時の日中、タマムシと共にエノキの梢の上を♀を求めて敏速に飛び回る姿をよく見かける。越冬態は亜終齢幼虫で、幼虫は秋になると食樹を降り、その根元の落葉の裏にしがみついて冬を越すが、下草の少ない場所だと強風で飛ばされたり、幼虫がまだ目ざめる前に活動を開始するアリやサシガメ、クモに襲われることも多く、生存を賭けた過酷な冬となる。