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ナンテン(実) メギ科 ナンテン属 
2005年11月27日 足助町 香嵐渓 Canon EOS 20D Tamron90mmMacro f/5.6 1/1000sec ISO400

ナンテンは石灰岩地帯に多い常緑の低木。幹は直立し、根本から叢生する。あまり太くならず、枝分かれしない。結構強いので杖に利用されたりする。6〜7月ころに光沢のある白い花をつける。果実は秋に赤く熟し冬を通して鑑賞できる。ナンテンの果実にはナンテニンというアルカロイドが含まれていて、乾燥させた果実を漢方では南天実と呼んで咳止めに用いる。また葉は胃腸、脱肛、眼病あるいは歯の痛みをおさえる生薬として使用されている。
ナンテンはまた「難を転ずる」との語呂合わせで昔から厄除けの木として親しまれ、庭先・玄関先・門や手洗いの近くによく植えられている。また霊草として、食あたりなどを防ぐためにナンテンの箸を用いたり、葉を赤飯やお祝いの餅の下に敷いたりする。縁起の良い植物として正月の床飾りや花材にも用いられる。京都の金閣寺の床柱は、南天の材を使っていることで知られている。