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ヤブニッケイ(実) クスノキ科 クスノキ属 
2006年1月9日 豊橋自然歩道 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/4.0 1/60sec ISO400

ヤブニッケイは関東・北陸以西の本州・四国・九州に分布する常緑高木。温暖な森林に生育し、暖地の二次林には良く見られる種である。葉は三行脈が明瞭で、長さ6〜12cm。表面は光沢があり、裏面は灰白色。縁は全縁で多少波打つ。葉をちぎってもむと、なかなか良い香りがするが、同属のニッケイのような特有のニッケの香りはない。花は6月に咲き、果実は秋に黒紫色に熟す。ニッケイに比べて香りが劣る為、藪に生える肉桂と名付けられた。果実は液果で、同属のニッケイに比べると、杯状の果床の部分が浅いのが特徴。また、大きさもひとまわり大きい。かつては、種子から香油(肉桂油)を採取し、葉や樹皮はニッケイと同様に薬用として利用された。ニッケイといえば、子供の頃友達の家の庭に大きなニッケイの木があり、根っこの細いところを乾燥させたものを貰って囓った事があり、お祭りの屋台でもニッケの乾燥した束を売っていた記憶がある。特有のニッケの香りを思い出して懐かしい。