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ホトケノザ シソ科 オドリコソウ属  
2006年1月29日 田原市 Canon EOS 10D Tamron28-75mmF2.8(75mm) F/5.6 1/2000sec ISO400

ホトケノザは、畑や道端に普通に生育する越年草。秋に芽生え、地面付近で枝分かれして広がる。下部の葉は柄があるが、上部の葉は柄がない。葉は1〜2cmで輪になって茎につく。花の下にある葉が茎を包み込むようになっており、これを仏の蓮華座に見立てたのが名の由来。花の形は蜜だけ横取りされないように長い筒状になっており、小型のチョウやハナバチの仲間にしっかり花粉を運んで貰うように工夫されている。筒状の花が咲き終わったあと自稔性の「閉鎖花」を付け、自力でも種子を作る。この種にはアリを引きつける粒子がくっついていて、アリは種子をせっせと運ぶのだが、途中で取れてしまう。そうするとアリは見向きもしなくなり、その結果種子が広く散布される。二重三重のしたたかな戦略が成功しているのであろう、非常に多く見かけるポピュラーな雑草である。なお、春の七草のホトケノザは、タビラコのことであり本種は食用にはならない。