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ビワ バラ科 ビワ属 
2006年2月5日 葦毛湿原(周辺) Canon EOS 10D Tamron90mmMacro F/5.6 1/2000sec ISO400

ビワは中国南西部原産の常緑高木で、日本には古代に持ち込まれたと考えられている。果物として各地で栽培されており、自然分布はわかりにくくなってしまった植物であるが、石灰岩地などの崖などには点々と自然分布と思われる個体が生育している。
葉は互生し、葉柄は短い。葉の形は20cm前後の長楕円形で厚くて堅く、表面が葉脈ごとに波打つ。縁には波状の鋸歯がある。花期は初冬で、白い地味な花をつける。花弁は5枚。葯には毛が密に生えている。自家受粉が可能で、初夏に卵形をした黄橙色の実をつける。果実は花托が肥厚した偽果で、全体が薄い産毛に覆われている。果肉は甘く、生食されるほかに缶詰などに加工される。また、葉にはビタミンB17やクエン酸などが多く含まれており、健康食品や生薬として利用される。
子供の頃、何人かの友達の家の庭に枇杷の木があり、順番に廻っては熟した実をオヤツ代わりに食べたものである。独特の香りとほんのりした甘みは忘れられない思い出となっている。