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キブシ キブシ科 キブシ属 
2006年3月21日 新城市 Canon EOS 5D Tamron90mmMacro F/5.6 1/1000sec ISO1600

キブシは北海道の一部から九州まで分布し、丘陵地のやや湿った沢沿いに生育する落葉低木。果実に含まれるタンニンが有機染料の黒色の原料である五倍子(フシ:ヌルデの若葉などにできる虫こぶ。タンニンを多く含み、染織・インク製造に用いるほか、昔は婦人のお歯黒に用いられた。)の代わりになる木で「キブシ」と命名された。良く分枝した3-5mの低木で、雌雄異株である。花弁は4枚で、釣鐘状に咲いて開ききることはない。3−4月、新葉に先立ち淡い黄色い釣鐘形の小さな花が沢山、枝からぶら下がったように咲き、藤のように花が垂れ下がっているので、木藤(キフジ)とも呼ばれる。派手ではないが、トサミズキより長く垂れ下がって野性味がある。雌雄異株であり、雄花・雌花・両性花がある。雄花は雄しべの先の葯(花粉を出すところ)が発達して黄色く見え、雌花は雌しべの先の柱頭(花粉を受けるところ)が発達して緑に見える。両性花は葯と花柱が両方見えるので、画像の花は両性花のようである。