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ホザキノミミカキグサ タヌキモ科 タヌキモ属 
2005年8月21日  葦毛湿原 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/4.5 1/250sec ISO400

ホザキノミミカキグサは日本全国に分布する多年草で湿地に生育する小型の食虫植物。ミミカキグサの中では比較的大型で花茎は30pほどに伸びるものもある。泥の中に1mmほどの小さな袋状の捕虫嚢を持っており、これで小型の動物プランクトンを捕まえて消化・吸収する。虫を食べている植物とはいえ、基本的には葉で光合成を行い、有機物を自ら作り出している。だが、湿原のようなところでは窒素・リン・カリなどの無機栄養塩類がが極端に不足している。これらの栄養塩類を摂取するために虫を捕まえるわけである。したがって、虫を捕まえることができなくともある程度は生育できるが、虫を捕まえることができれば沢山の花を咲かせ、実を稔らせる事が出来るのである。
ミミカキグサ類は日本では4種知られており、葦毛湿原ではミミカキグサ、ホザキノミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、ヒメミミカキグサの4種すべてが観察されている日本でも貴重な場所である。