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ウバユリ ユリ科 ウバユリ属 
2005年8月7日  茶臼山 Canon EOS 20D EF50mmMacro f/4.5 1/1000sec ISO200

ウバユリは本州の宮城県・石川県以西の本州・四国・九州に分布する多年草。主に谷筋などの明るい落葉広葉樹林下に生育するが、路傍などにも生育する。地下に鱗茎(いわゆる百合根)がある。早春、ユリ科とは思えないような根生葉を広げる。7月から8月にかけ、高さ1mほどの花茎を出す。花は長さ7〜10cmで、花被片は緑白色。内部には褐色の斑点がある。花被片は基部まで分かれており、筒状にはなっていない。花はあまり開かず、花被片の隙間から内部がわずかながら見える。ウバユリの和名は「姥百合」であり、花が咲く頃には基部の根生葉(歯)がなくなるからであるという。実際には花が咲いても根生葉は残っており、やや枯れかけている程度である。私にはむしろ、花弁が筒状ではなく空いているため横から見て花の内部まで見えてしまい、歯欠けのように見える事で姥のように感じる。三河弁で言うと「らんごくがない」というイメージである。「らんごく」は乱国で、乱世の収拾がつかない状態を指し、乱雑なことを表していると思う。「らんごく」に「ない」が付くのが今イチ判らないのだが、とにかく「乱雑」あるいは「わや」な事を三河弁で「らんごくがない」という。もう少し正式な三河弁で言うと「らんごかぁない花だのん」となり、お世辞にも美しいとはいえないのである。