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マツムシソウ マツムシソウ科 マツムシソウ属  
2005年8月28日  霧ヶ峰 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/8.0 1/800sec ISO400

マツムシソウは北海道から九州に分布する多年草。ブナ帯などの山地草原に生育する。草丈は高さ50〜90cmで淡い青紫色の花を咲かせる。長い柄の先端に直径4cm前後の花を付け、筒状花と舌状花が集まった頭状花を形成する。中心部の花は筒状で花冠の先端は5つの裂片に分かれ、周辺の花は3つの裂片が大きく外側に伸びる。雄しべは4本で、葯は青い色が濃い。マツムシソウの名前の由来は、マツムシの鳴く頃に咲くからという説と、花びらが散った後が仏具の松虫鉦(がね)によく似ているからという説がある。
マツムシソウは晩夏から初秋にかけての高原の花の代表で、華やかな青紫が澄んだ空気に映えるが、過ぎゆく夏を惜しむ気持ちからか、どことなくもの悲しげにも感じる。