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コウヤボウキ キク科 コウヤボウキ属 
2005年10月16日  新城市 比丘尼城趾 Canon EOS 20D EF100mmMacro f/5.6 1/30sec ISO400

コウヤボウキは本州の関東以西から四国、九州に分布する落葉低木。1年目の茎には葉が互生するが、2年目の茎には1年目の葉がついていた場所に数枚の葉が出るので大きく印象が異なる。2年目の茎は秋に枯死する。花は1年目の枝の咲きに付き、白〜淡紅色。開花期は10月ころで、13個前後の小花からなる。花弁はリボン状で先端がカールし、拡大してみると美しい。種子は長さ5.5mm前後で密に毛がある。上部には長い冠毛があり、風で散布される。時として冠毛が淡紅色のものがあり、美しい。
コウヤボウキの和名は高野山でコウヤボウキの茎を束ねて箒を作ったことに由来するという。その昔、和歌山県の高野山には竹、梨、胡桃、桃などの竹木が無かった。利潤を得る行為を戒めるという意味で、商品作物の栽培が禁じられていたのである。それで竹箒が作れず、代わりにこの木の枝を束ねて箒を作ったことから「高野箒」の名が付いたと言われている。