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ヤマトリカブト キンポウゲ科 トリカブト属 
2005年10月30日  津具村 面の木園地 Canon EOS 5D Tamron90mmMacro f/4.5 1/200sec ISO100

ヤマトリカブトはキンポウゲ科の多年草。茎は直立して円柱形で約1メートル、上部はくの字形に曲がる。葉は深く3〜5裂した手のひら状で、表面はつやのある濃緑色。 花は8〜10月、茎頂や茎の上部から柄を出して青紫色のかぶと状の花をつけ、長さ約3センチ、鮮やかな青紫色をしている。深紫色の花弁のように見えるのは萼が変化したもので、本来の花弁は2枚でとても小さい上、外側からは見ることができない。和名の「山鳥兜」は、花の形が舞楽の楽人(怜人)が常装束に用いる冠「鳥兜」に似ていることから名付けられた。
根に毒があると一般的に言われているが、葉や茎など全草にアコニチンという有毒成分を含み、有毒植物の中で最も毒性が強く、誤食すると口唇のしびれ、嘔吐、血圧低下と続き、心不全で死亡する。致死量は約1グラムと言われている。この毒を矢の先に塗って、古来、毒矢に用いられた。現在ではその毒を利用して、鎮痛剤、強心剤、強壮剤に用いられている。ただし毒性が強いため、素人は決して手を触れてはいけない。