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ナワシログミ グミ科 グミ属 
2005年12月4日  豊橋市 Canon EOS 5D EF28-70mm F2.8L f/4.0 1/160sec ISO1600

ナワシログミは中部地方以西の本州、四国、九州、中国に分布する常緑の低木。枝の先は、しばしば棘になる。グミの語源はグイミで、グイとは棘のこと。棘のある本種の果実を指し、それが略されてグミとなった。4月から5月の「苗代」を作るころに果実が赤熟するのがナワシログミの名の由来。実の長さは15mmほどで、少し渋みがあるが食べられる。葉は単葉で互生。葉身は長楕円形。長さ5〜8cm、幅2〜3cm。葉の表面は濃緑色で光沢がある。裏面は淡褐灰色で鱗片が密生。葉縁は波状に縮んで、裏面は反り返る。葉先は急尖鋭頭で側脈は6〜8対。10月から11月にかけて葉腋に数個の花が咲く。花弁が4枚のように見えるが、実は花弁はなく、顎であり、萼筒の先端は4つに別れている。雄しべは4本。草本はともかく、木本で晩秋に花が咲く種類は少なく、なかなか貴重な存在である。