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キヅタ ウコギ科 キヅタ属 
2005年12月4日  葦毛湿原(周辺) Canon EOS 5D Tamron90mmMacro f/4.5 1/125sec ISO400

キヅタはキヅタ属(学名ヘデラ)の蔓性常緑木本。ブドウ科のツタ(蔦)とは異なり、冬でも葉が枯れない。そのため、フユヅタ(冬蔦)という別名もある。茎から気根を出して他の木などに這い上がる。木根からも養分を吸いとるので、芽元のつるを切っても枯れず、元気に成長を続ける。本年枝は緑色で、葉は互生。若い葉ははじめ褐色の小さな星形の鱗状毛があるが後に無毛になる。開花期は10月〜11月、花は直径1cmほどで花弁は5個、花盤は暗紅色。
11月以降になると殆どの木や草は来るべき春に備えて冬眠状態に入る。ところが、キヅタはこの時期に花を咲かせ、春に実を完熟させるために養分をいっぱいためている。雨も少なく、日差しも弱いこの時期に何故だろうと思うが、花の少ない時期だけに意外と沢山の虫が花に集まっている。あえて競争を避けて確実に受粉するための作戦なのかもしれない。